植物油やその精製副産物、パルプなどを原料とし、微生物を用いて環境にやさしい新規なバイオポリエステルの製造技術を研究開発しています。
また、開発したバイオポリエステルに適したコンパウンド技術や成形加工技術を構築することで、耐衝撃性・難燃性に優れた家電用・OA機器用外装材、自動車内装部材、ウレタン発泡体等の大型成形品、高機能不織布、エアフィルターやマスク、気泡緩衝材等の高性能部材を開発しました。
非可食性のパーム油精製副産物を原料に用いて、微生物産生ポリエステルを工業的に製造する技術を研究しています。これまでの検討で効率的な生産・精製技術を構築しました。
このポリエステルは、PE~PPに匹敵する幅広い物性に加え、優れた生分解性を有しています。
現在、フィルム、繊維、気泡緩衝材、緑化ネット等の多様な用途に向けて開発を行っています。
新規バイオポリエステルとして、パルプから製造した乳酸を用い、非可食油脂であるヒマシ油を核とする分岐状ポリエステルを創製しました。
この分岐状ポリエステルは、ポリ乳酸用の高性能添加剤や植物ポリウレタンの前駆体などに利用できます。バイオマス度ほぼ100%で、耐衝撃性かつ難燃性に優れたOA機器部材や自動車用ウレタンフォームへの応用を検討しています。
東京大学
大学院農学生命科学研究科
生物材料科学専攻
バイオマス化学講座
高分子材料学研究室
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農学部5号館402号室
岩田忠久教授