天然あるいは酵素触媒重合により得られる高分子多糖類を原料とし、その特徴的な構造を活かした新規で高性能なバイオプラスチックを創製し、実用部材化を行います。
さらに、環境に優しい大量合成法の開発、樹脂改質や複合化により、付加価値の高い環境調和型の高機能部材を創出することで、活気のある持続可能な社会の構築に貢献します。
さまざまな天然多糖類を対象に、目的に応じた強度、耐熱性、光特性、寸法安定性、耐久性を有するバイオプラスチックを開発します。 そして、オーバースペックではない適材適所に使用できる高分子多糖類バイオプラスチックライブラリーを構築します。
多糖類には、存在が知られているが、抽出が困難、純度が低い、等の理由で高いポテンシャルにも関わらず利用できないものもあります。 私たちは酵素を利用した新規な多糖類の人工合成とバイオプラスチック化に挑戦しています。
多糖類バイオプラスチックの成型加工の際、流動性や物性の制御のために石油由来の可塑剤を添加します。また、誘導体化の工程では有機溶媒を使用します。 私たちはバイオマスだけを使用したプラスチック製品の開発、有機溶媒の使用量を減らす工程の開発に挑戦しています。 さらに、さまざまな場面で使用できるバイオプラスチックを目指し、意匠性の高い材料開発も行います。
東京大学
大学院農学生命科学研究科
生物材料科学専攻
バイオマス化学講座
高分子材料学研究室
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農学部5号館402号室
岩田忠久教授