森林化学研究室
研究室のホームページ https://forestchemistry.fp.a.u-tokyo.ac.jp/
研究の内容
森林化学研究室では、樹木が光のエネルギーを利用して二酸化炭素と水から樹幹を構成するバイオマスを形成していく生合成プロセス、またそれが微生物の働きによって再び二酸化炭素と水に戻っていく生分解プロセスの生化学ならびに分子生物学をテーマに研究と教育を行っています。その中で、現在は最近になってゲノム情報が解読されたキノコの生物機能に注目して、セルロースをはじめとする植物バイオマス多糖の生分解に関与する酵素の機能解析とバイオマスから有用物質生産のためのバイオ変換プロセスの構築へ向けて研究を進めております。また、樹木は自らの生長や形態形成、あるいは樹木が微生物や昆虫などからの生体防御のために多様な低分子有機化合物を生産しますが、これらの化学成分の生物機能やその利用技術を開発することも研究テーマです。
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酵素を用いた細胞壁構造の可視化
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樹木の組織培養
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メタノール資化性酵母による
組換え酵素の発現
最近の研究題目
- 1. 担子菌(キノコ)のゲノム情報を利用した木材成分分解酵素遺伝子の解析
- 2. 酵母発現系を用いた担子菌由来のバイオマス変換酵素の大量生産
- 3. タンパク質工学によるセロビオース脱水素酵素の構造改変と機能解析
- 4. 糸状菌におけるセルロース分解の分子機構の解明に関する研究
- 5. 担子菌における多様なセルロース分解酵素の機能と発現挙動に関する研究
- 6. 農林廃棄物バイオマスの微生物・酵素による変換に関する研究
- 7. 樹木抽出成分の生理機能の解析とその応用に関する研究
- 8. 樹木抽出成分の生合成系発現とその制御に関する研究
- 9. 樹木培養細胞の増殖および分化因子に関する研究